トゥヘル監督との対話 

ヘルタ戦記者会見後(ブンデスリーガ第24節)

-前半は相手の6番(ドイツでアンカー、守備的ミッドフィルダーの番号)の周りをうまく使えていましたね。後半はヘルタがマンマークに変えてきました。試合が難しくなりましたか? そうだね。とても難しくなった。相手がマンマークにしてきて、ゲームメイクが難しくなってしまった。 -ニコライ・ミュラーは相手の7番につかれてしまっていましたね。 細貝だね。 -シンジは2トップになってからあなたに「ダイアゴナルに中に入るな」と言われたと思ってましたが? いや、もっと遅いタイミングで入れと言ったんだ。彼があまりに早く中に入るから、もらったときはほぼ左サイドまで行っていたから、少し待って、タイミングを合わせて入れ、と言ったんだ。 -じゃあ、間違って理解していたんですね。 そうみたいだね(苦笑)。 -細貝選手は、あなたの目線から見てどうですか? いいね。良いブンデスリーガの選手だよ。 -彼は、今日、あなたのチームの戦いを難しくしましたか? …そうだね(苦笑)。それに良いチームだった。

トゥヘル監督との対話 

レーヴァークーゼン戦記者会見後(2014年3月1日)

-今日の試合は戦術的に見ると、とても細部まで精密で、良い意味でのイタリアのサッカーのようでしたね。守備的だから、というわけではなくて。4-3-1-2で、4-3のラインがとてもコンパクトにまとまっていて、シンクロしながら動いているのが、とても印象に残りました。試合を観てていて、モウリーニョがいた頃のインテル・ミラノを思い出したのですが、お手本になるようなチームはありますか? いや、何かをお手本としてしたわけではないんだ。中盤をひし形でプレーし始めたのは、ブンデスリーガの1年目の終わりの方だった。アウトサイド、私たちにはアウトサイドからの崩してチャンスを作るような、相手にとって危険なクオリティを全く持っていなかったんだ。それで、7人で守備ブロックを作って、トランジションに必要な攻守の繋ぎ目になる選手を一人、そしてスピードのある選手二人を前線に配置したんだ。そうして、それを続けて、続けて、続けて、今まで磨き上げてきたんだ。もちろん、私たちもイタリアのサッカーに関して、ACミランが長いこと同じようなことをしているのは知っていたよ。 -4-3-2-1? そう。あとはボアテングが真ん中で、ロビーニョともう一人の2トップだったときとか。イタリア代表もそうだね。4-3-1-2でやっているときは。参考になりそうなシーンはこの辺りから切り取って選手たちに見せているけれど、何かを真似してそうなったわけではないんだ。 -気になることがあって、モウリーニョの最後のシーズンのインテル対ミランのミラノダービーを繰り返し見ているのですが、岡崎選手とミュラーがミリート、エトーの2トップ、トップ下が… ク・ジャチュル。 -そうです、それでパクがサネッティの位置で。 そうだね。 -それで、中盤の他の二人がいて…そして、4-3のブロックの連動。あれは本当に素敵でした。 そう?嬉しいよ(笑 -ここまでコンパクトにブロックを作るチームってブンデスリーガにバイエルンのような例外を除いてはあんまりないので、良いチームだな、と。 そうだね。ありがとう、聞いたら、チームも喜ぶと思うよ(笑)最近のチームの出来には満足しているよ。選手はとても真面目に一生懸命やってくれているからね。

フェアベーク監督との対話

ニュルンベルク対バイエルン戦 記者会見後

-後期が始まってから、より感情を出すようになった印象があるのですが、気のせいでしょうか?   どういうふうに?   -審判に大きな声をかけたり、選手に大声で話しかけたり、ということです…   平日、監督としてコーチしているなら、週末も私はコーチなんだよ。そこでは、私はコーチングをしなければならないんだ。もし、5万人の観客がいるなら、叫ばないといけない。そうしないと聞こえないからね。   -以前は、もっと静観していた印象があったのですが、今はより審判に対して言ったりしているので…。   審判?審判に特に言うことはないよ。ときどき、頭にきたこともあったけれど、今日はよくやっていたと思うよ。 第4審判とは好んでよく話すけどね(笑い)

トゥヘル監督との対話

第19節フライブルク戦 記者会見後(2014年2月1日)

  -上から見ている限りでは、岡崎選手のコンディションは良さそうですね。プレスをかけるダッシュもよく走れていますし。   シンジのコンディション?2トップには、とても、とても満足している。シンジだけじゃなくて、2トップを組んだチュポ(モテング)にも満足している。今日の彼が90分間見せたような、動き続けて、身体を張るプレーは、試合中に全てを出し切るシンジにとっては、もうほとんど当たり前のことになってしまっているけどね。彼が、常に動くコースを作って、他の選手のプレーエリアを妨げないようにしたりね。彼は我々にとっては、とても重要なんだ。彼はゴールを決めるかどうかにかかわらず、当然のように常に全力を尽くしてくれるからね。彼のプレーは私たちを、もの凄く助けてくれているんだ。   -岡崎選手がピッチに立っている90分間、ゴールを決める予感みたいなのはありますか?   今はそうだね。彼は(相手にとって)常に危険だね。いつも賢くボールがないところで走れる選手で、狭いスペースを見つけたり、そこにボールがこぼれて来るのを嗅ぎ分ける、良い鼻を持っているしね。そういう予感は、とにかく持っているよ。   -今日の試合展開は監督にとっても難しいものだと思いましたが、よくやるように70分ぐらいで替えるか、ということは考えましたか?   今は、そんなことは考えないよ(笑いながら) (ゴールを決めてくれそうな感じがしたからですね?)そうだよ。   -アジア人が3人もひとつのブンデスリーガのチームでプレーするなんて、アジア人の私にとっては信じられない、とんでもない状況なのですが、監督にとって、獲得しているアジア系プレーヤーの強みはなんですか?   まずは、個人の能力のクオリティがとても高いこと。特に目立って、才能に恵まれていること。プロの仕事として、素晴らしい姿勢を持っていること。チームプレーが身に沁みていて、自分のパフォーマンスをチームのパフォーマンスに還元することが出来る能力。トレーニングが好きで、礼儀正しく、グループとしての活動を尊重でき、チームメイトを尊敬できること。彼らの特徴は、私たちのチームがプレーするスタイルに(目に拳が入るように)、とても素晴らしく合っているんだ。彼らがいてくれて、私はとても嬉しいよ。

Fußball und Sprache

Taktik im Fußball und Pragmatik in der Linguistik

    Ich übersetze momentan das Buch von Horst Wein. Da ich schon auf Deutsch mehreres Mal gelesen habe, dachte ich, dass ich gut verstanden habe. Aber man versteht anderes, wenn man in die Muttersprache übersetzend liest.   Zu mindest wurde es für mich klar, was das Wort “Taktik” im Fußball bedeuten soll. Der Fußballspieler […]

サッカーと言葉

サッカーにおける戦術と言語学における語用論

  ホルスト・ヴァインの本の翻訳をしている。ドイツ語で何回も読んで、分かった気になっていたけど、母語に直しながら丁寧に読んでいくと、また、頭に入り方が変わってくるな。とりあえずはっきりしたのは、「戦術」というのは、言語と同じで、適切な言葉を適切な状況で使うことと同じ、ということ。   要は状況に応じて適切なプレーを選びなさい、と。本当に、言語学で言えば、プラグマティクスをサッカーでやりましょう、とそういうことなんだな。やっぱり、言葉を学習するプロセスとサッカーを学ぶプロセスはそんなに変わらない、という予想は外れてなかった。もっと言うと、たぶん複雑さも、一致する。   単純な比較として、大人が読むような小説を読み始めるのは何歳ぐらいだろうか。いわゆる純文学とか国語に出てくるのって、たぶん中学2年ぐらいだと思うんだけれど、たぶん、それぐらいが11対11のやり方を本格的にやり始める時期なんじゃないか。でも、それまでに7年間、段階を踏んだ蓄積が要る。   要は、どれだけ抽象的な情報を脳内で処理できるか、という話で。それはサッカーも言語に比例するんだと思う。サッカーで言う「実行」の段階って、たぶん発話の瞬間で、発音の問題で。それは身体で覚えるものなので、まあ、若いほど正確になる。   20歳前後でドイツ語始めて、話すのなんか、23過ぎてドイツに来てからで、発音なんか、もの凄いギクシャクしてるし、それでもどうにか通じるのは、まあ、状況に適した言葉を、それなりの文法に則したやり方で使ってるからで。要は、ボールの扱いが凄い下手なのに、試合ではそこそこやれる、という。   それは、どうにか、止める、蹴る、運ぶがかろうじて出来ていて、認知と判断の段階では適切なことをしている、というのに似ている。で、その認知と判断で必要になるのが、ボキャブラリー。言葉を知らないと、何も聞き取れないし、話せない。で、その言葉・文の「意味」の取り方を教えるのが国語の授業。   文脈を読み取る作業、論理を読み取る作業、辞書をひく作業とか、そういったものを学んだと思うんだけれど、サッカーでも、そういうことをしましょう、とそういうことなんだな。で、それは脳がどれだけ抽象的で複雑なものを理解できるか、という発達具合に合わせられていく、という。   なので、今シーズンは大人の女子チームを少しやったけど、今までの10歳ぐらいの子供に比べて、反応がすごく早かった。ボード見せて、この状況で、このプレーゾーンだからこの形式のゲーム、という感じでやって、わりとすぐに試合に出た。勝敗はともかく、練習でやったことがすぐに出るのは大人の方。