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ロングパスを活かす仕組み(前篇)

CL予選、第2戦:レヴァークーゼン対ラツィオ、2点目のシーン

27. August 2015

キャプチャ1

図1

今回は、なぜ可能性の低いロングボールが、ロジャー・シュミット監督のレヴァークーゼンの場合、チャンスに繋がるのかを見ていこう。

キーワードは、シュミット監督が言う「ボールを中心に集団でオリエンテーションをする」ということだ。

上の図を見てみよう。トップのキースリングとボランチのベンダーがヘディングで競る(青い線)、それを中心に円を描いて囲むように他の中盤の選手がポジションを取る。その裏にはDFラインが網を張るように待ち構えている(赤い線)。つまり、前後左右のどの方向にボールが流れても拾えるポジショニングをチーム全体でしていることになる。別アングルから見ると、下のようになる。

キャプチャ4

図2

 

この競り合いのボールは右サイドに流れ、ヨーロッパでも屈指の速さを誇るベララビが相手DFよりも早くボールに到達する。左サイドにも同様に走力のあるメメディがおり、両サイドにスプリントに強みのある選手がいることがセカンドボールを拾い、チャンスにつなげる強みになっていることが見て取れる(続く